世界ヘビー級3冠王者アンソニー・ジョシュア(29=英国)が、4度ダウンで王座陥落の大番狂わせが起きた。

WBA5位アンディ・ルイス(29=米国)と、マジソン・スクエア・ガーデンでの米デビュー戦。3回にダウンを先制も2度ダウンを返された。7回にも2度のダウンを喫してレフェリーストップ。7回1分27秒TKOで23戦目の初黒星となった。大金星のルイスは2度目の世界挑戦で、メキシコ系初の同級王者となった。

序盤はジョシュアが身長で10センチ、リーチでは20センチ以上のサイズ差を生かし、ジャブでやや優位に試合を進めた。3回には左フックをさく裂させ、ダウンを先制した。ここで畳み掛けるが、ルイスが応戦してダウンを奪い返した。ダメージが足に出て、連打でコーナーに追い込まれて横倒しに2度目のダウン。立ち上がって試合は続行となった。

ジョシュアは回復を図ったが、ルイスが連打で攻勢が続く。7回に序盤から畳み掛けられて3度目のダウン。ここも立ち上がったが、さらに右を浴びて4度目のダウンを喫し、レフェリーが試合を止めた。

ジョシュアはIBFが8、WBAスーパーが5、IBFが3度目の防衛に失敗。18日にWBC王者デオンタイ・ワイルダー(33=米国)が、右一発で9度目の防衛。今後の頂上決戦へ向けての殿堂での米国初戦で、まさかの陥落となった。

当初は140キロの元キックボクサーのジャレル・ミラー(30=米国)が挑戦者だったが、ドーピング違反でルイスに変更になった。ルイスは4月20日に5回TKO勝ちしたばかりも、オファーを即答で受けた。16年に世界初挑戦したWBO王座決定戦で、判定負けが唯一の黒星。オッズは1-16の大差だったが、デストロイヤー(破壊者)の異名通りに3冠王者を破壊の大金星を挙げた。