昨年3月の両ひざ手術で離脱していた武藤敬司が長州引退試合で約1年3カ月ぶりのリング復帰を果たした。

石井に対してフラッシュニングエルボー、低空ドロップキック、ドラゴンスクリューからの足4の字固めのフルコースを決めて大歓声を浴びた。

「長州さんは今日で終わりだけど、オレはスタート。それを証明できたかな。まだ伸びしろがある」と手応えを口にし、長州に向け「引退試合なら普通10カウントゴングやるけどやらなかった。また復帰するんじゃないか」とエールを送っていた。

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昨年3月に両ひざを手術し、長期離脱していた武藤敬司(56)が、約1年3カ月ぶりに長州力(67)の2度目の引退試合でリング復帰した。

メインイベントで藤波辰爾(65)、真壁刀義(46)と組み、長州、越中詩郎(60)、石井智宏(43)組と6人タッグで激突。石井に対してフラッシュニングエルボー、低空ドロップキック、ドラゴンスクリューからの足4の字固めのフルコースを決めて大歓声を浴びた。

武藤は「長州さんは今日で終わりだけれど、オレはここからがスタート。それを証明できたかな」と自ら及第点を出した。昨年3月14日、後楽園ホールで月面水爆を披露して長期離脱。医師から勧められた人工関節の手術を受けた。同4月には退院し、同5月から軽めのトレーニングを開始。年を越し、今年4月には武藤の化身グレート・ムタが米ニューヨークで開催されたHOG大会、同日にマディソンスクエアガーデンで行われた新日本・ROH合同興行の31人出場1分時間差バトルロイヤルにも電撃出場していた。

本来の武藤でのリング復帰を終え「今日は試合にいくパッケージを詰めていただけで息が上がってしまったよ」とも。医師の忠告でひざに負担がかかる月面水爆は禁止されているものの「まだ伸びしろがある」と新たなスタートに満足そうな笑みを浮かべた。

新日本時代の先輩となる長州の引退を見届け「引退試合なのに10カウントゴングをしなかった。試合見ていても元気だし、引退するのはもったいない。また復帰するんじゃないですか」と、引退が信じられない様子だった。