昨年大みそかのWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチでTKO勝ちした王者の井岡一翔(31=Ambition)が、左腕のタトゥー(入れ墨)が露出した状態で闘ったことが物議を醸している。日本ボクシングコミッション(JBC)のルールには「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないと定められている。井岡は試合前、JBCスタッフ立ち会いのもと、ファンデーションを塗って隠す措置を施したが、時間の経過、汗により薄れてしまったとみられる。

JBCには肯定、否定両方の声がメールで寄せられ、関係者は「ここまでの反響は初めて」と語った。安河内剛事務局長は「ルールがある以上は処分を議論する対象になる。現状は反社会的勢力と結びつきやすいイメージがつきまとう」と説明。倫理委員会で処分の有無を諮ることになった。タトゥーは海外では問題にならない。ルールについて安河内事務局長は「社会的認識を考慮して見直すことも考えていく可能性がある」と話した。