20年10月以来、約1年半ぶりのリングとなった日本スーパーウエルター級王者松永宏信(33=横浜光)が、3度目の防衛に成功した。挑戦者の同級5位中島玲(22=寝屋川石田)に対し、3-0(97-93×2、96-94)の判定勝利を収めた。

体格とパワーで上回るサウスポーの松永はワンツー、右ジャブから左の強打を的確にヒットさせた。松永は「中島選手に勝つことだけを考えていた。結果が出てひとまず安心。やってきたことは結果として出た」と自ら及第点を出した。当初は昨年3月に予定されていた防衛戦はコロナ禍で試合10日前に中止が決定。試合が決まらない期間はフィジカルや体幹を鍛えてきた。「1分間(のインターバル)で回復できるようになった。効果は出ている」と手応えを示しつつも「やってきたことは間違っていないが、やらなくてはいけないことたくさんある。もっと練習して強くなりたい」と反省も忘れなかった。

WBOアジア・パシフィック同級王座には、世界挑戦経験もある井上岳志(31=ワールドスポーツ)がいる。松永は「向こうも世界しかみていないだろうが、日本人同士、いつか交わることもあるかも。お互いに頑張って、この階級を盛り上げられれば」と意欲を示していた。