格闘技「修斗」の女子プロ選手、KYOKA(23=SAI-GYM)が19日、プロデビュー戦に臨む。女子総合格闘技DEEP JEWELSの公式戦「DEEP TOKYO IMPACT 2021」(東京・ニューピアホール)のミクロ級で古林礼名(GSB多治見)と対戦する。格闘技を始めて9年目で迎えたプロとしての第1歩。勝利で飾って目標の「RIZIN」出場への足掛かりにする。

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緊張は少しだけ。「試合が楽しみ。ワクワクする」。KYOKAはデビュー戦のプレッシャーよりもプロのリングに立てる喜びを感じている。相手の古林も同じデビュー戦。動画で試合を分析した。「打撃が多いし、背が高い。うまく懐に飛び込めるように」と戦い方のイメージを固めた。

1月にプロ認定後、デビュー戦の予定が1度流れた。「やっとできるという感じ」。146センチ、42キロと国内の女子プロ格闘家では最小、最軽量。階級のミクロ級は44キロ以下で減量の心配はない。「むしろ、もっと増やしたい」と笑う。食事は1日4食。週6日の練習と練習後の筋トレなど、パワーアップを図り続ける普段通りの流れで試合に臨む。SAI-GYMの横山朋彦代表(43)は「以前より打撃の力強さがついた」と言う。そして「実力を出せば勝てる」と期待した。

小柄でアイドル的な容姿もあり、プロ認定後、自身のSNSに応援の投稿が急増した。横山代表が開設しているYouTubeチャンネルに出演し、ジムに入門した8年前からここまでの歩みを語ると、動画を見た同年代の女性からファンレターが届いた。「『励まされました』という内容。うれしかった」。周囲の関心の高まりは力に変わる。

ソフトなルックスが注目されがちだが、本性はファイター。「戦う姿を見て欲しい」と勝負にこだわる。あくまで、デビュー戦。将来の目標は年末恒例の格闘技イベント「RIZIN」への出場。白星を挙げ続けなければアピールにならない。「悔いのないようにしっかり勝つ」。まず1勝。かける思いは強い。【斎藤慎一郎】

◆KYOKA 本名・皆川杏佳(みながわ・きょうか)。1997年(平9)7月1日生まれ、燕市出身。吉田中では家庭科部。中学卒業前にSAI-GYMに入門。西川竹園高でもジム通いを続け、修斗とブラジリアン柔術に取り組む。18年、柔術のイサミ-リバーサルサマーカップアダルト白帯ルースター級で優勝。現在は青帯。修斗では19年の越後風神祭に出場。21年1月に修斗のプロ資格取得。憧れの女子格闘家は浅倉カンナ(パラエストラ松戸)。146センチ、42キロ。血液型O。