ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が年内のWBC世界同級王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)との3団体統一戦を希望した。6月19日(日本時間20日)に米ラスベガスでIBF同級1位マイケル・ダスマリナス(フィリピン)に3回TKO勝ちし、防衛成功した井上は13日、横浜市内の所属ジムで本格的な練習を開始。「自分の希望として、タイミング的にドネアとやりたい。ドネアが(5月にWBC王者)ウバーリにああいう勝ち方をしたことが第一、あとはWBCベルトを持っていること。それで再戦をやる意味がある」と胸中を明かした。

ドネア戦となれば19年11月、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝以来の再戦となる。開催地について「日本でも海外でも」としつつ「日本で(ドネア戦を)やったら盛り上がるのではないですかね」と2年ぶりの凱旋(がいせん)試合にも意欲をみせた。2年前の初対決では2回で右眼窩(がんか)底骨折しながら11回にダウンを奪って判定勝利した。井上は「あの時、自分の動きはすごく良かった。2ラウンド以降は片目で戦っていたことを踏まえて自信はある」と言葉に力を込めた。

8月14日(同15日)には米カーソンでWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(31=フィリピン)-WBA同級正規王者ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)との統一戦が予定される。井上は「ドネアに勝って、来春あたりにカシメロ-リゴンドーの勝者と対戦できれば。この2試合しかない。1本1本、ベルトを取りにいきたい」とキッパリ。29歳までに4団体統一という青写真をあらためて描いていた。