「N-1 VICTORY」Aブロックの武藤敬司(58)が、征矢学から苦しみながらも初勝利を挙げ、1勝1分けの勝ち点3とした。爆弾を抱える膝を攻められ、終盤まで見せ場を作ることができなかった。15分を過ぎ、相手の足技を切り返すと、ドラゴンスクリュー、シャイニングウイザーと一気にたたみかけ、逆転。最後は得意の足4の字でギブアップを奪った。

今年12月には59歳になる武藤。12日のリーグ初戦は杉浦と30分を戦って引き分けた。技のキレは維持できても、体力には不安が残る。この日も征矢にあと1歩の所まで追い込まれ「ギリギリだった」とホッとした表情を見せた。「みんな条件一緒だけど、回復とかは他のレスラーよりも後手に回ると思う」と現実をしっかりと受け止める。

ただ「優勝しか狙っていない」とビッグマウスは健在。勝利した征矢には「脳みそまでうどの大木。パワーが付いてきた分、繊細さがなくなったのかな」。次戦(26日)に対決する清宮には「普通に考えて安(全)パイに変わりない」と堂々と語った。【松熊洋介】