女王が1年ぶりのリングに覚悟を持って上がる。RIZIN32大会(11月20日、沖縄アリーナ)大会のカード発表会見が13日行われ、シュートボクシング王者のRENA(30=シーザージム)が「最終章に向けて1番大事な試合になる」と思いを語った。

相手は、元レスリング世界王者の山本美憂(47=KRAZY BEE/SPIKE22)。16年9月の山本はデビュー戦となる試合で対戦し、ニンジャチョークで一本勝ちしているが「成長が早いので、もう追い越されているかもしれない。別人と対戦すると思っている」と、過去の経験は気にせず、初対戦の気持ちで挑むつもりだ。

特に引退を考えているわけではないが「最終章」という言葉を口にした。「残り何試合とは決めていないので、頑張りきれる理由が欲しかった」。07年に16歳でキックボクシングデビューし42戦36勝、総合格闘技では14戦を戦い11勝を挙げた。6月には30歳を迎え、1戦1戦の重みが変わってきた。「向けて勝つか負けるかで、最終章がだいぶ変わってくると思う。来年に向けて負けられない試合なのでリベンジさせたくない」と明かした。コロナ禍もあって昨年は9月の1試合のみ。1年ぶりとなる大会に「できていなかったところやフィジカルを強化した」と自信をのぞかせた。

初となる沖縄開催でメインを任された。「すごくきれいで見やすい会場。全部見えるからこそ、恥ずかしい試合ができない」。会見後には会場もチェックし、気を引き締めた。「素晴らしい相手と試合ができることをうれしく思う。山本さんとだからこそ、注目を集められる試合ができる。KOも一本も取れるので、両方期待してもらえたら」。大好きな沖縄で、1年ぶりに強い姿を見せる。【松熊洋介】