私の強さを教えてあげます-。スターダムのレディ・C(26)が初のベルトに意欲を見せた。

11月3日の川崎大会でフューチャー・オブ・スターダム王者の琉悪夏に挑む。13日、初の調印式に出席したレディ・Cは「脳天唐竹割りであなたの頭をたたき割り、ジャイアントバックブリーカーで勝利します」と言い放った。

中学、高校の教師を辞め、プロレスラーに転向。昨年11月にデビューした。女子レスラー最長身となる177センチ、62キロの恵まれた体格。レディ・Cにしか出せない長い手足を生かした攻撃は、先輩レスラーたちを苦しめる。それでも年下や後から加入した選手にもなかなか勝つことができず、苦しんできた。今年9月に月山和香との対戦で、ようやくシングル初勝利。「うれC! たのC! レディ・C」と喜びを爆発させた。

月山とはタイトルマッチ後の4日から始まる「ゴッデス・オブ・スターダム~タッグリーグ戦~」でパートナーとして出場することも決まった。フューチャー・オブ・スターダム王者として参戦となれば、相手の警戒心も増し、その後の躍進の可能性も広がる。

ファンからは「先生」と呼ばれる。最近ではプロレス転向を知った教え子からも応援のメッセージが届くという。SNSもほぼ毎日更新。異色の経歴を知り、応援してくれるファンも増えてきた。勝てない時期も続き、スターダムでは唯一ユニットの所属がない。「早くどこかに入りたい」とつぶやいたこともある。初勝利を挙げ、ようやくベルト挑戦までたどり着いた。

対戦する琉悪夏はヒールユニット「大江戸隊」のメンバー。タイトルマッチでは卑劣な技を使ってくると思われるが「(セコンドの)乱入や、凶器、反則を使っていいのでしょうか。私がきれいなベルトに戻します」と元教師らしく、ていねいな言葉で挑発した。17歳の生徒・琉悪夏にレディ・C先生がプロレスの怖さとパワーを、リング上で実践指導する。【松熊洋介】