来年に4団体統一を目指すボクシングのWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)と他対抗王者の次期防衛戦が10日までにすべて出そろった。

井上自らは12月14日、東京・両国国技館でIBF6位、WBA8位アラン・ディパエン(30=タイ)との防衛戦(WBA6度目、IBF4度目=日刊スポーツ新聞社後援)が発表されている。3、4日には横浜市の所属ジムで、元世界3階級制覇王者田中恒成(26=畑中)とのスパーリングを消化。順調に調整を続ける。

WBC同級王者ノニト・ドネア(38)は12月11日(日本時間12日)、米カリフォルニア州カーソンで暫定王者レイマート・ガバリョ(25=ともにフィリピン)との初防衛戦を控える。米修行中の東洋太平洋フェザー級12位中野幹士(26)、アマ10冠の藤田健児(27=ともに帝拳)ともスパーリングを積むなど実戦練習を続けている。

そして新たにWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)が12月11日、UAEドバイで同級1位ポール・バトラー(32=英国)との5度目の防衛戦に臨むと興行権を保持する米プロモートのプロベラムが公式SNSで発表した。なおドネアはプロベラム社とプロモート契約を結んでおり、両王者の防衛戦を同じ時期に設定したとみられる。これで井上、ドネア、カシメロが同時期に防衛戦を組んだことで、次戦で王者同士の統一戦が組まれる流れとなってきた。

井上が次期防衛戦で拳を交えるディパエンは強打を誇る右ボクサーファイターで、ドネア、カシメロと同じタイプ。19年11月のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝以来約2年1カ月ぶりの国内防衛戦は“仮装統一戦”の舞台にもなりそうだ。

井上-ディパエン戦の一般先行チケット販売は、13日正午に受け付け開始。大橋ジムのチケットスターから申し込み可能で、抽選となる。チケットはSRSが15万円、升席SSSが10万円、升席SSが7万円、升席Sが5万円(升はいす席1人分)、スタンドA席3万円、スタンドB席2万円、スタンドC席が1万円。