プロボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が自身初となる王座統一戦に向け、高い緊張感をキープした。

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9日にさいたまスーパーアリーナで世界的スターとなる元3団体統一同級王者のIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)と2本のベルトを懸けて激突する。5日に都内の所属ジムで最終調整し、報道陣の質問に書面で応じた。

20億円以上とされる国内史上最大規模のビッグマッチ。1試合10億円以上を稼ぐ同級最強ボクサーとの決戦を4日後に控える村田は「いよいよだな、という感じです。そして計量まで3日、やっぱり恐怖ももちろんあるし、楽しみはあまりありませんが、いろいろな緊張感もあります」と率直な心境を示した。

12年ロンドン・オリンピック(五輪)で金メダル獲得にプロ転向してから9年。常に目標として掲げてきたゴロフキンとの対戦に向け「ゴロフキン選手が相手じゃなければこういった想いにはならなかったのかなとも思います。やはりゴロフキン選手が相手というのはこれまで以上に緊張感はいやがおうにも高まります」と気持ちを高揚させた。

約1カ月におよぶホテル生活でボクシング人生を振り返ることもあるという。「自分の人生でまさか、これほど注目される舞台に立つ、いわば夢がかなっていると言える」とも明かした。

この日は担当のカルロス・リナレス・トレーナーと軽めのスパーリングで実戦の感触を確かめた。また新型コロナウイルス感染予防対策でマスク着用でとレーニングするシーンも。村田は「コロナ禍で延期は避けたい、それが第一にきます。これは切実なところです。今はそういった現実的なことを考えてしまいます」と徹底している様子もうかがえた。