有言実行の逆転劇だった。BOSJ7年連続10度目の出場となったBUSHI(39)が、天敵ロビー・イーグルス(32)を退け、リーグ戦初白星を手にした。

昨年のBOSJでは、必殺のロン・ミラー・スペシャル(変形四の字固め)を決められてギブアップ負けを喫した相手。ゴング前に奇襲をかけるなど、なりふり構わずにぶつかっていった。だが、すぐにペースを握られた。トップロープとセカンドロープの間から、高難度のトペ・コンヒーロをさく裂されると、中盤には、最も警戒していたロン・ミラー・スペシャルの体勢に入られてしまった。

それでも昨年の敗戦後、「もうあの技では絶対にギブアップしない。逆に3カウントを取ってやる」と、誓った男だ。1度はリング中央に引きずり戻されるも、耐え抜いた。必死に逃げ切ると、形勢を逆転。最後は、カナディアンデストロイヤーからのエムエックス(コード・ブレイカー)で、有言実行の3カウントを奪ってみせた。

過去にIWGPジュニアヘビー級王座を戴冠した者同士の対決を制し、昨年の雪辱も果たした。「これじゃ、どっちが勝ったかわかんねえよな。でもあのロン・ミラーを耐えただけで価値ある1勝だよ」と、笑みを浮かべた。まだ見ぬBOSJの栄冠へ。GLEATの王者エル・リンダマンや前IWGP同級王者エル・デスペラードなど実力者がひしめくBブロックで、漆黒のデスマスクが存在感を放ち続ける。