プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が今年12月の4団体王座統一戦を想定し、本格的に始動した。

7日にノニト・ドネア(39=フィリピン)を2回TKO撃破し、日本人初の3団体統一王者となった井上は29日、横浜市内の所属ジムで練習を再開。残りの対抗王者となるWBO世界同級王者ポール・バトラー(33=英国)との4団体王座統一戦に向け「12月ぐらいを自分は想定して照準を合わせています」と明かした。

スパーリングも7月から開始する予定。元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナーとの走り込み合宿なども「試合が決まれば合宿も相談しながらやっていきたい」と意欲満々。既にダイジェスト映像ながらバトラーの試合動画もチェックしており、正式決定すれば本格的なバトラー対策に入る見通しとなっている。

さらに大橋秀行会長はバトラー戦を想定し、欧州から練習パートナーを招聘(しょうへい)する計画も明かした。

同会長は「試合直前の練習パートナーとして呼びたいと思っている。(バトラーが)強敵なのは間違いない」と警戒。井上は「バトラー戦が正式に決まれば、彼も王者だし刺激になる。(7日の)ドネア戦であれだけのパフォーマンスをしたので、期待されるのは重々承知している。(バトラー戦も)あれぐらいの試合をしないといけないですね」と自らハードルを設定していた。