2連敗中と崖っぷちだった内藤哲也(40)が今年のG1初勝利を挙げた。

CブロックでEVILと対戦し、24分54秒、デスティーノでとどめを刺し、3カウントを奪った。「Cブロックの連敗、ここ愛知県体育館大会の連敗も止まったかな? これで1勝2敗、まだ自力での(決勝トーナメント)進出は難しいのかな? でも俺の表情を見てよ。普段ネガティブな俺が、そこまでネガティブになっていないよ」と不敵な笑みを浮かべた。

EVILの反則攻撃にも冷静だった。無造作に相手の髪の毛を引っ張って挑発。マットのはがされたコーナーに顔面を直撃し、場外で何度も鉄柵に投げられ、パイプいす攻撃でダメージを負った。しかしいす攻撃で反撃し、ローブローで調子を崩されると、ロープを使った急所攻撃でお返しした。敵セコンドのディック東郷が設置したテーブルに向け、EVILを脳天くい打ちで突き刺した。

最後の力を振り絞るEVILに旋回式DDTを成功させると、バレンティアからの必殺のデスティーノでフォール勝ち。待望のG1初勝利を飾った。まだ1勝。決勝トーナメント進出やG1制覇への道は険しい。それでも来年の1・4東京ドーム大会のメインイベントでIWGP世界ヘビー級王座に挑戦する野望は捨てていない。

内藤は「ここからリーグ戦の残り3試合、全部勝って決勝トーナメントに上がる『絵』しか浮かばない。そして決勝トーナメントを勝ち抜き優勝して、来年の東京ドーム大会のメインイベント。なんか嫌になるぐらいポジティブだよ」。ここから内藤の逆転劇が始まるのか。