プロボクシング前東洋太平洋スーパーフェザー級王者木村吉光(25=志成)が30日、東京・後楽園ホールでWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦に臨むと4日、発表された。同級1位として同級4位中川兼玄(27=角海老宝石)と同王座を懸けて拳を交える。同日に都内で中川とともに記者会見に臨んだ。

昨年12月に東洋太平洋同級王座を獲得後、当初は5月にフランスでIBFインターコンチネンタル同級王者(日本未公認)となるIBF同級3位、WBC同級9位ジャビャ・ザヤニ(フランス)と対戦を予定。東洋太平洋王座を返上し、ザヤニ戦に向けて準備していたが、相手側の事情で延期となっていた。

木村は「モチベーションは一瞬だけ下がりましたが、世界に向けてのチャンスはあるし、いつでもできる状態をキープしてきた。海外で試合したかったですが、中川選手は強いし油断できない相手。モチベーションは上がっている」と気合の入った表情で口にした。

現在、WBO同級14位に入っており「この試合に勝って世界につながるように勝ち方にこだわって試合に臨みたい」とキッパリ。木村陣営は現在もザヤニ陣営とのコンタクトは継続しており、世界上位ランカーとの対戦を見据えながら中川とのWBOアジア・パシフィック王座戦に集中する構えだ。

一方、三迫ジムから角海老宝石ジム移籍初戦となる中川は当初、5月に日本同級王者坂晃典(仲里)への挑戦を控えながらも肋骨(ろっこつ)骨折で辞退した経緯もあり「素晴らしい舞台をつくっていただき、ジムに感謝の気持ちを込めてしっかりやっていきたい」と決意も新た。木村には17年8月に対戦し、判定負けを喫している。その後、木村の動向をチェックしながら雪辱のチャンスを待っていたという。「5年前に負けているのでリベンジの意味を込めて結果につなげていけたらいい。判定でも、KOでも勝ちに徹した展開にもっていきたい」と意気込みを示していた。

なお興行のチケットは6日から順次販売スタート、興行はABEMAでライブ配信される。