前3冠ヘビー級王者ジェイク・リー(33)が、19年以来となる3年ぶりの王道トーナメント制覇へ、好スタートを切った。

第4試合となったトーナメント開幕戦で、192センチのジェイクは、2メートルの綾部蓮(25=JUST TAP OUT)と対戦した。自身よりもさらに手足の長い相手に、フルネルソンで捕獲されるなど悪戦苦闘しながらも、最後は11分54秒、後頭部へのジャイアントキリングからD4C(垂直落下式ブレーンバスター)を突き刺し、3カウントを奪った。

高身長対決を制したジェイクは、「彼はこれからの選手。もう1回やってもいいし、今度は組んでもいい。俺が培ってきたものを自分のものにしたいんだったら、もっとアクションを起こせ」と呼びかけた。

団体創設50周年イヤーの今年、トーナメントにかける強い思いがある。今年6月の大田区大会で宮原を下して半年ぶりに同級王座を戴冠したが、先月14日の後楽園大会で諏訪魔の暴挙の前に沈み、1カ月足らずで至宝を失った。さらに現王者・諏訪魔はトーナメント参戦をボイコットし、「ここで優勝したやつが俺に挑戦してこい」と、9月18日・日本武道館で開催の50周年記念大会でタイトルマッチを宣言している。

ジェイクにとって、50周年の顔に返り咲くためには、自身2度目となるトーナメント制覇は必須。この日と同じ後楽園ホールで受けた恥辱をすすぐため、ジェイクがその第1歩を踏みしめた。