プロボクシング日本ライト級4位ジロリアン陸(34=フラッシュ赤羽)が、先月他界したザ・ドリフターズのメンバーでタレントの仲本工事さんにささげるベルト奪取を誓った。

17日、東京・後楽園ホールで2度目の防衛戦となる同級王者宇津木秀(28=ワタナベ)に挑戦する。16日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、100グラム少ない61・1キロでクリアした。宇津木は61・0キロでパスした。

所属ジム興行に足を運び、応援を続けてくれた仲本さんが先月、81歳で死去した。新人王時代の5年前から長く親交があったという。ジロリアンは「プライベートでは会ってはいないですが、(川島勝)会長の関係で興行のお疲れさま会などでいつもお会いしていた。9月30日の(所属ジム)興行で一緒に試合を見て、タイトル戦の激励を受けて試合も見に行くよと(言われていた)」と約束していたという。長く応援してくれた仲本さんのため「僕がベルトを巻いた姿を見たら喜ぶと思うので。良い報告をしたい」と強い決意を口にした。

年間300杯以上は食べるというラーメン好きでリングネームのジロリアンも人気ラーメン店ラーメン二郎が由来。地上波バラエティー番組で「プロボクサーなのに、ラーメンが大好き過ぎて減量が地獄になっている人」として紹介されたことがある。いつも減量に苦しみ、前日計量はリミットいっぱいでのパスとなってきたが、今回は100グラム少なくクリア。それも王座戦に懸ける思いの強さと言える。

疲れた減量を癒やすための夕飯もテークアウトのラーメン。ジロリアンは「王座挑戦が決まった時、勝てる確率5%ぐらいだと思っていた。でも自己暗示というか勝てる、勝てると信じているうちに本当にそう思っている。確率は五分五分ではないけれど、自信はあります」と静かに燃えていた。