プロボクシング前WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)とWBO世界スーパーバンタム級8位赤穂亮(36=横浜光)が世界戦線への再浮上を懸けた一戦に臨む。3日、韓国・仁川パラダイスシティでのスーパーバンタム級10回戦を控えた両者は2日、同地で前日計量に臨んだ。カシメロは300グラム少ない55・0キロでクリアし、対する赤穂は100グラム少ない55・2キロでパス。興行を運営する元WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪氏ら立ち会いのもと、両者はフェースオフ(にらみ合い)にも応じた。

カシメロは「爆発的なすごい試合になる。(赤穂は)良いボクサーでパワーがある。接近戦で良い試合になると思う。良い試合をみせる」と気合十分。防衛戦直前の胃腸炎や、減量によるサウナ使用問題で2度も試合中止となって王座を剥奪された。実に21年8月のギジェルモ・リゴンドー戦以来、約1年4カ月ぶりのリングとなる。バンタム級の世界ランキングからも外れており、赤穂戦を再浮上のステップととらえる。

一方、プロ44戦目となる赤穂は「カシメロはキャリアで最高の選手なので、最後の大勝負になるのではないか」と設定する。現在、WBO世界スーパーバンタム級8位にランクされ、前王者カシメロを下せば、ランキング上昇が期待できる。3度目の世界挑戦のチャンスもみえそうな赤穂は「1番良い調整ができたと思います。勝ちに徹します。面白いか、面白くないかは抜きにして勝ちに徹します」と粘り強く勝利をつかむ覚悟を示した。