まさかの誕生日となった。23歳を迎えたMIRAIが、壮麗亜美とのタッグでこの日のメインに登場。勝てば、ゴッデス・オブ・タッグリーグの優勝に望みをつなぐことができたが、終了間際に壮麗が、コグマから逆転の丸め込みで3カウントを奪われ、悔しい敗戦となった。

「誕生日に試合をするのは初めて」だったMIRAI。勝利後のマイクパフォーマンスも考えていたといい「舞台は整った」と気合い十分でリングに上がった。この日は、普段脇役に回ることの多い壮麗に試合の決着を託し、リングサイドから見守ったが女神は微笑まなかった。

区切りとなった23歳の誕生日に、リング上で伝えるはずだった「感謝」の言葉。試合後に聞いてみた。

MIRAI これまで自分が戦ってこられたのは、ファンのみなさんと、これまで一緒に戦ってきた仲間とスタッフがいたから。育ててくれた両親にもありがとうと伝えたい。

真っ直ぐな言葉と柔らかい笑顔を生んだのは、大好きな三陸の広い海だ。岩手県宮古市出身。両親は漁師で、小さい頃はよく船に乗って漁について行ったという。「ウニとかアワビをよく食べてました」。コスチュームはブルー。この日はファンから届いたイルカのバルーンを「かわいい」と手に持って入場した。

「いつもうまくいかない」。前所属の東京女子を含め、何度も挑戦したが、まだベルトを手にしたことがない。「今までの悔し涙を少しずつ虹に変えていきます」と23歳の決意を語った。来年の12月3日は日曜日。ゴッデス・オブ・スターダム・タッグリーグ決勝の可能性もある。頂点に輝き、ベルトを巻いて「1、2、3、ダーッ!、と叫びたいですね」。24歳の誕生日は主役になる。【松熊洋介】