プロボクシングWBC世界ライト級4位吉野修一郎(31=三迫)が保持したアジア2冠を返上し、世界切符の獲得に集中する。4月8日(日本時間9日)、米ニューアークで同級3位の元世界2階級制覇王者シャクール・スティーブンソン(25=米国)とのWBC世界同級挑戦者決定戦を控える。16日には都内の所属ジムで練習を公開。同日付で保持していた東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック同級王座を返上したことを明かした。

吉野は「4月8日は僕が勝ちます。日本、アジアと王者になり、次は世界が待っている。吉野の第2章が始まると思う。勝てば世界挑戦へ王手。落とさずに勝ちたいと思う」と決意を新たにした。アマチュア時代にのみ経験があるサウスポーとの対決となるものの「良い選手とスパーリングしていて良い感じに仕上がっている。不安はないですし、日にちが近づいて楽しみやわくわく感がある。厳しい戦いになるが、笑顔で日本に帰りたい」と自信をのぞかせた。

29日には渡米し、メディカルチェックと時差調整のためにロサンゼルスで最終調整。約1週間前にニューアーク入りする予定。米人気スター選手となるスティーブンソンに勝てば世界挑戦の権利とともに米ボクシング界での知名度も上がることは間違いない。所属ジムの三迫貴志会長は「スーパースターがひしめく階級で日本から本場に乗り込むのは意義があること。アジア、日本のボクシングを示す素晴らしい機会だと思う。(吉野が)サムライの姿をみせてくれると思う」と大きな期待を寄せていた。