プロボクシング前WBO世界フライ級王者のWBO世界スーパーフライ級1位中谷潤人(25=M.T)が5月20日(日本時間21日)、米ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで同級2位アンドリュー・モロニー(32=オーストラリア)との同級王座決定戦に臨むと25日、正式発表された。同興行のメインは、4団体統一ライト級王者デビン・ヘイニー(米国)-元3団体統一同級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)戦が組まれる予定。

同日、神奈川・相模原市内で記者会見した中谷は「ラスベガスという大舞台でやらせてもらえることにとても興奮している。スーパーフライ級は良い選手がいますし、さらに名前を上げていく上でチャンスのある階級。まずスーパーフライ級で王者になりたい」と強い意欲を示した。

昨年10月にWBO世界フライ級王座を返上した中谷は当初、当時のWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(志成)との指名試合を義務づけられていたが、2月に井岡が同王座を返上。これを受け、中谷は再びWBOからモロニーとの王座決定戦の指令を受けていた。中谷は「井岡選手と対戦する流れでやれずに(試合の)時期もずれて残念ですが、スーパーフライ級の王者になることを掲げているので、WBOから指令がきてからは気持ちを切り替えられました」とすっきりした表情を浮かべた。

ボクシングの「聖地」で世界2階級制覇を狙うことになる。初めてラスベガスに乗り込むという中谷は「たくさんの人に見てもらえると思う。自分らしい試合をして勝ちたいと思う。MGMグランドは華やかな場所。大きな舞台で良いパフォーマンスをすることが今のモチベーションです」と声をはずませた。

今月29日に渡米予定で、通常通りにロサンゼルスでスパーリングを中心とした合宿に取り組み、ルディ・エルナンデス・トレーナーのもとでモロニー戦に向けて最終調整する。