藤沢市出身の上福ゆきが、「湘南台パワー」で昨年8月以来となる凱旋(がいせん)試合で勝利を収めた。中島翔子とのタッグで、アジャコング、桐生真弥組に勝利。「完全につぶす気でいた」と、アジャを黙らせ、桐生には豪快にダイビング・フェイマサーを浴びせた。

試合後は「アジャさんから3カウント奪って、湘南台の悪ガキたちに強いところを見せたかった」と少々不満げな表情を見せた。アジャに対しては「私の存在がかすれるから、しばらく来るな!」と悪態をつくも「シングルマッチでアジャコングを倒す夢を見させてあげろよ」と、逆にオファーを受けてしまった。「秋葉台体育館というデカいところがあるので、やるならそこで。死ぬ気でチケットを売る」と受けて立つ構えだ。

学生時代は米国留学経験もある上福。現在はモデルやグラビアとしても活躍中だ。173センチ、抜群のスタイルとセクシーなポーズでファンを悩殺する。プロレスでは高さのあるドロップキックや、長い手足を生かした力強い技が持ち味だ。

17年夏にプロレスデビュー。2月に30歳を迎え、立場や振る舞いも変わってきた。「若い子が増えてきたので、ぐちゃぐちゃにやられても頑張るところをZ世代に教えてあげたい」と背中で伝える。今試合でもアジャに張り手や、一斗缶攻撃を食らいながらも、ひるむことなく立ち向かい、ドロップキックを突き刺した。

今大会は地元神奈川のテレビで後日放映されることが決定。上福自身も、特別解説として登場する。「湘南台を盛り上げて、藤沢市一番のスターになる」。地元の熱い声援を浴び、今度こそ、アジャから3カウントを奪う。