UFCとの契約を懸けてアジアの有力ファイターたちが競い合うROAD TO UFCが開幕、パンクラス・フライ級王者の鶴屋怜(パラエストラ松戸)が一本勝ちで初戦突破を果たした。ロナル・シアハーン(インドネシア)との同級5分3回に臨み、2回1分19秒、一本勝ちを収めた。

1回からテークダウンを成功させてマウントの状態で攻めるなど優位に試合を進めた鶴屋は2回、首投げでテークダウンを奪取。けさ固めからVクロスアームロック(腕ひしぎヒザ固め)でギブアップに追い込んだ。鶴屋は「1回でフィニッシュしたかったですが、相手がタフでなかなか一本を取りづらかった。次(準決勝)と決勝はちゃんと一本で決めてフィニッシュして勝ちたいと思う」と意気込みを示した。

20歳の鶴屋はRIZINを主戦場とする扇久保博正、浅倉カンナらを育成したパラエストラ千葉の鶴屋浩代表の次男。幼少からレスリングと柔術を学び、21年に総合格闘家としてデビュー。22年12月にはパンクラス同級王者猿飛流に2回、裸絞めで一本勝ちし、新王者となっていた。

昨年に続きROAD TO UFCに参戦した修斗フェザー級王者の佐須啓祐(マスタージャパン)はキム・サンウォン(韓国)との5分3回に臨んだが、2回1分42秒、KO負け。右ストレートを浴び、ダウンを喫するとパウンド連打を浴びてレフェリーストップ。2年連続の初戦敗退となってしまった。

またDEEP同級暫定王者・神田コウヤ(パラエストラ柏)は、伊布格勒(イーブーゲラ=中国)との同級5分3回で3-0の判定勝利。2回に相手打撃を受けて左目下をカットして出血しながらもテークダウンを奪うなど粘り強くタックル、打撃で攻め続け、最後にジャッジの支持を得た形となった。神田は「おかげさまで勝つことができた。次も頑張ります」と安堵(あんど)の笑みを浮かべていた。