プロボクシング元世界6階級制覇王者でRIZINなどと試合契約を結ぶマニー・パッキャオ(44=フィリピン)が2024年パリ・オリンピック(五輪)出場&金メダル獲得を狙うと正式表明した。
15日に母国で開催されたバレーボール協会関連のスポーツプロジェクトの立ちあげ会見に出席。現地紙によると「それ(五輪)を待っている。興奮しているよ」と強い意欲を示した。
10代からの五輪出場の思いを口にし「最初からフィリピン代表チームに加わりたいと思ってマニラに向かった。しかし私にはその才能がないと拒否された。それで、16歳でプロに転向した。最初から、私の夢と願望は五輪で金メダルを獲得することだ」と強調した。パッキャオは21年8月に米ラスベガスで臨んだヨルデニス・ウガス(キューバ)戦で判定負けして以来、公式戦に臨んでいない。昨年12月には韓国で格闘家とのエキシビション戦に出場している。
パッキャオの五輪出場への意欲は先月末、フィリピン・オリンピック委員会のエイブラハム・トレンティーノ会長(59)が明かし「パッキャオ氏陣営が『本人がパリ五輪で試合したい』と連絡してきた」と説明。目標は45歳で五輪金メダル獲得を目指すと伝えてきたと報告した。
トレンティーノ会長はフィリピン・オリンピック委員会と同国ボクシング連盟、国際オリンピック委員会でパッキャオの五輪予選参加について検討していると解説。40歳という年齢制限がある来月の杭州アジア大会出場資格はなく、年内の五輪出場権確保は難しいものの、来年はじめに開催予定の五輪予選トーナメントが2大会に出場して出場枠を勝ち取るチャンスは残っているという。
五輪ボクシング競技は16年にルールが変更。プロ選手に門戸開放され、元IBF世界フライ級王者アムナット・ルエンロン(タイ)が16年リオデジャネイロ五輪に出場した。また21年に開催された東京五輪ではプロ8戦の経験を持っていたヘビー級期待の新星バホディル・ジャロロフ(ウズベキスタン)がスーパーヘビー級で金メダルを獲得している。
パッキャオはRIZINとの試合契約を結んでいる。また来年1月にはタイで元K-1ワールドMAX王者ブアカーオ・バンジャメーク(41=タイ)とのボクシングマッチが発表されている。これら格闘家との対戦を終え、すぐに五輪ボクシングに向けて動き出すことになりそうだ。