プロレスラーの藤原喜明(73)と藤波辰爾(69)が、20日、都内で行われた、昨年10月1日に79歳で亡くなったアントニオ猪木さんの軌跡を追うドキュメンタリー映画「アントニオ猪木をさがして」(和田圭介、三原光尋監督、10月6日公開)完成披露試写会に出席した。

2人は猪木さんの弟子で、現在もリングで活躍している。藤波は映画出演を振りかえり、「猪木さんとはずっと一緒にいた。自分の中で1つの宝が増えました。いい思い出になりましたね」と感慨深げに話した。司会者に「新日本プロレスにいる人は、みんな猪木さんのことが好きだったとおっしゃっていた」と語りかけられた藤原は「それは聞いて回らなきゃ分からない。僕は好きでした」とにやり。藤波は「藤原さんは今照れくさくてこう言ってますけど、レスラーみんな猪木さんになりたいんですよ。そこ目指してレスラーになる」と語った。

藤波が猪木さんのことを思い出すのは「ドアにぶつかった時」だという。「ドンってぶつかっちゃったときとかね、そういう痛い思いをすると、やっぱり猪木さんを思い出す」と苦笑い。藤原は「よく殴られたよね。でも恨んだことない。ぶん殴られて『ありがとうございました』って、今だったら考えられないよね」とうなずき、2人で笑い合った。

藤波は、猪木さんとのプライベートでの思い出を振りかえり、「よくそば屋さんに行った。やっぱり横に行くと直立する、背中にすーっと汗が流れるんですよ。本当にもう若い頃、猪木さんのファンの当時に戻っちゃうんだよね」と語った。藤原は「そば好きだったねえ」とうなずき「僕はもっぱら酒をご一緒させていただいて、よく呼び出されました。『19時ごろになります』って言っても18時半に来いって。で、行ったら『19時って言ったじゃねえか』って。酔っぱらった振りしてちょっと反抗したりね。『あんたって呼んでいいですか』って言ったら『いいよー』って」と懐かしんだ。