プロボクシングIBF世界ミニマム級正規王者ダニエル・バラダレス(29=メキシコ)が完全決着の再戦に備え、高地トレによるスタミナ強化を図った。

7日、東京・大田区総合体育館で暫定王者・重岡銀次朗(23=ワタナベ)との団体内王座統一戦を控え、3日に都内のジムで練習を公開した。6~8月と約3カ月間、母国メキシコシティー近郊にある標高4000メートルのヒキピルコでキャンプしてきたと明かし「ずっと練習を頑張ってきた。自信がある。何も怖くない」と正規王者の風格を漂わせた。

今年1月、大阪で重岡の挑戦を受けたものの、3回に起こった偶然のバッティングを契機に試合続行不可能となり、無効試合となった。左耳の鼓膜が破れ、約3カ月間はロードワーク中心のメニューだったという。8月11日に1度、重岡との再戦による統一戦がセットされたものの、今度は重岡の左足負傷で10月7日に延期されていた因縁カードとなる。

最長12回を含め、総スパーリング数は計140回まで到達したという。バラダレスは「重岡は素晴らしく強い選手なのは間違いないが、1月の試合は短かったので対戦時の印象はない。あの時は自分のやりたいことが何もできなかった。今回こそ最後まで戦う。決着をつけるさ」と自信を示した。3カ月前、上半身にはボクシングを勧めてくれた父ホセ・アンヘルさん、妻のプリシラ夫人、長女ロミーナちゃんのタトゥーを刻んだ。7歳の長男、政悟2カ月の次男もおり「家族、子供たちのためにもモチベーションは上がっている」と強い決意を示した。