ボクシングの元WBC女子世界フライ級王者で、男性としてプロのリング復帰を目指す真道ゴー(本名・橋本浩、36=グリーンツダ)が、10日にエディオンアリーナ大阪第2競技場で準公式試合に臨む。

試合はバンタム級(リミット53・5キロ)3回戦で9日に大阪市内のJBC関西事務局で前日計量を実施。真道は53・4キロ、対戦相手、2勝2敗1分けの石橋克之(35=姫路木下)は53・3キロでクリアした。

対戦相手の石橋にとって勇気のいる決断だった。「正直、断ろうと思っていました」。戦績に記録されない準公式試合、そして元世界王者とはいえ、元女性との対戦…。対戦オファーを受けた日、石橋は自宅に戻ってネットで検索した。

「真道さんが自分の子どもにリングに立つ姿を見せたいという記事を読んで、自分の息子への思いと同じだなと。はっきり言って抵抗はありましたが、練習の動画とかを見ても完全に男性。決まったからには全力でやらせてもらいます」

石橋にも小学4年、1年、そして5歳と3人の息子がいる。上の2人とは、一緒にジムに通い汗を流している。その息子たちに戦う父親の背中を見せたいと、対戦を決断した。

ジムに心ない人から「なんでこんな試合を受けるんだ」という電話もあったという。「世界王者なんで技術は間違いなく自分よりある。もし負けたら? の怖さはあります」。ジムの木下貴志会長からは「『絶対負けるな』とプレッシャーかけられました」と苦笑い。

当日は家族も応援に駆けつける。「調子はいいので頑張ります」。石橋も多くの“重み”を背負い、歴史的なリングに上がる。【実藤健一】