無敗の格闘家でプロボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級6位の那須川天心(25=帝拳)が23日、エディオンアリーナ大阪でWBA、WBO世界バンタム級14位ルイス・ロブレス(25=メキシコ)との54・8キロ契約体重8回戦に臨む。21日に大阪市内で行われた試合前会見では、ロシア侵攻で苦しむウクライナから来日した無敗のWBA世界フライ級王者、アルテム・ダラキアン(36)と対面し、通訳を通じてキーウ市の現状を教えてもらったことを明かした。

会見前にダラキアンと会話したという那須川は「コミュ力が高いので、自分から聞きにいきました。メディアでやっている(ウクライナの)状況と実際の人(の話)とは違うだろうと。ウクライナの人が来ているなら話したいと思いましたね、どういう状況なのかなとか」と強い興味を持っていた。

ダラキアンからは、ミサイルや空爆により警報やサイレンが街中に鳴り響く現状を教えてもらった。

WBA世界フライ級1位ユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)との7度目防衛戦に向け、ダラキアンがもっとも苦労したのがスパーリング相手を探すことだったそうだ。陣営のユーリ・ルーバン・プロモーターを通じ、何とか招聘(しょうへい)したメキシコ人パートナーが空襲警報やサイレンでメキシコ人が精神的に不安定になった時期もあったという。

那須川は「ダラキアン選手によると、今も(街は)やばいと聞いたんです。すごく大変な状況だと知り、そんな中で日本まで来てくれて、ありがとうという気持ちがあります。それでも試合はするじゃないですか。戦うことでしかみせられないというのが格闘家にはあると思う。そんな状況でも戦いは続くし、なくならないんだなと」とうなずいた。

そんな那須川の積極的な行動がダラキアン陣営に伝わり、会見前後に那須川はウクライナから来日したダラキアンのチームメンバーらと記念撮影を頼まれていた。

22日の前日計量後、那須川は「必死に戦うし、僕達が戦うことに意味がある。僕もそうですけど、世界タイトルが2つあるし、ウクライナから(ダラキアンが)戦争中なのに来てくれている。いろんな思いがあっての戦いだと思う。その殴り合いをみてほしいと思います。みんなで盛り上げるし、戦います」と決意を新たにリングに向かう。

那須川天心 vs 世界ランカーのルイス・ロブレス/ライブ速報