プロボクシング統括機関となる日本ボクシングコミッション(JBC)は1日、事故検証委員会からの中間報告の一部内容を公表した。8月2日、東京・後楽園ホールで行われた同一興行で2選手がリング事故で死去したことを受け、8月19日に設置。同委員会は弁護士の岡筋泰之氏が委員長を務め、医事関係、メディア関係、試合役員、JBC職員の計6人で構成され、9月20日に中間報告書が提出されていた。
(1)前回の死亡事故後の再発防止策が不徹底=23年12月26日の日本バンタム級タイトル戦後に死去した選手の事故検証委員会報告書で再発防止策が提言されたが、JBCは合同医事研修会の実施や一部ルール改正(事前計量、タオル投入など)を行ったものの、選手の安全確保の抜本的なルール変更や医療体制の見直しが検討されなかった。そのため「安全管理のための組織改革がいまだ進められていないとの評価を免れ得ない」と指摘された。
(2)従来の再発防止策徹底に加え、さらなる改善の余地がある=健康管理委員会の再編、後方支援病院の拡充と安全対策強化をはじめ、トレーナーの教育を目的とした講習会の実施、過度な減量の危険性への啓発や厳格なルール化(特に過度な水抜き減量の禁止)、緊急搬送の経路と手順の見直し強化、将来の健康管理を見据えたデータ収集、などが提言された。
JBCは「従前の不十分であったとの指摘を重く受け止め、本件委員会から新たに提示された再発防止策も踏まえて制度設計およびルール改正を推進し、このような事故が2度と繰り返されないよう、再発防止に努めていく所存です」としている。【藤中栄二】

