元幕内で西幕下2枚目の大道(だいどう、33=阿武松)が、日本相撲協会に引退届を出した。今後は年寄「小野川」を襲名し、部屋付き親方として後進の指導にあたる。

 国技館内で師匠の阿武松親方(54=元関脇益荒雄)とともに会見した大道は「小学校の時から相撲をやらせていただいた。すごい充実した相撲生活だった」と話した。

 12年秋場所では自己最高位の東前頭8枚目へ昇進したが、13年秋場所以降は十両が続き、昨年秋場所では幕下に陥落。九州場所で十両に再昇進も、1場所で幕下へ陥落。今場所は1勝4敗と負け越していた。「(昨年九州で十両に)戻ったときは本当にうれしかった。負けたらズルズル行くと思ったので、1場所で戻れたのは財産になった。その時、自分の中でやりきったものがあった。もう1度幕内を目指して頑張ったんですが、結果は出なかった」と振り返った。思い出としては「阿武松部屋に入門できたことが一番良かった。自分の実力は大学生のときに分かっていて、十両に上がれないだろうと思って入ったけど、親方の厳しい指導で、上げてもらった。実力以上のものが出せた」と話した。

 今後については「少しでも(阿武松)親方の力になれるよう、サポートできる親方になりたい。自分は地味な力士だったけど、お客さんがあいつの相撲は良かったと言ってくれるような弟子を育てたい」と語った。