熊本・宇土市出身の前頭正代(25=時津風)が冬巡業移動日の12日、熊本地震で被災した地元の宇土市を慰問で訪れ、中学時代に好きだった元同級生の女性と対面を果たした。

 8月上旬まで同市役所の仮庁舎だった市民体育館に、約2000人が集まり、サイン会や記念撮影が行われた。

 握手の順番が回ってきた1人の女性を前に正代は「あっ、えっ」と驚きを見せた。その後、女性と記念撮影し「中学時代に好きだった人です」といきなりのカミングアウトで、周囲を驚かせた。女性は、正代と鶴城中2年時に同じクラスで、愛息を抱いて参加していた。中学時代の正代について女性は「ケンカがあった時は、中に入って止めたりする人でした」と、恥ずかしそうに明かした。

 慰問を終え「少しずつでも、シートがかかってる家が減っている」と復興の様子に安心した様子の正代は、新三役が確実となる初場所(来年1月8日初日、東京・両国国技館)へ向けて「土俵の上で自分の相撲を取りたい」と力強く言い切った。

 慰問には横綱白鵬(31=宮城野)、小結玉鷲(31=片男波)らも参加した。