大相撲の新大関高安(27=田子ノ浦)が9日、地元茨城・土浦市に凱旋(がいせん)した。

 表敬訪問した土浦市役所には、職員が「こんなに集まったのは見たことがない」と話すほどのメディアが集まった。中川清市長(71)と握手を交わし「これで1つ皆様に恩返しできて、うれしく思います」と話し、中川市長は「つらいこともあったと思うけど、それを乗り越えての大関ですから」と祝福した。

 市役所の外に設けられた握手会会場には、約1000人のファンが出迎えて「高安~」「森のクマさ~ん」など、たくさんの声が飛んだ。

 高安は「やっと1ついい報告ができました。皆様にお会いできて感謝しています。本当に自分は土浦の方々に支えられたんだなと感じています」と感謝。「もう1つ上を目指して良い報告が出来ればと思います」と横綱昇進の目標を掲げた。約500人のファンと握手や写真撮影などで触れ合った。

 握手会の後は、母校の土浦一中を訪問し、在校生らと一緒に校歌を歌い「まさかこういう形で帰れるとは思っていなかったので、すごく胸がいっぱいです」と感慨深げだった。

 職員室の前には、夏場所から設けられた高安コーナーがあり、番付や高安の紹介文などが飾られていた。小祝良信校長(57)は「相撲を子供たちに知ってもらいたい」と笑顔で話した。新大関の凱旋に地元は大いに沸いた。