日本相撲協会は4日、東京都墨田区の両国国技館で2020年東京五輪・パラリンピックの機運醸成の一環として「大相撲beyond2020場所」を2年連続で実施し、外国人や障害者ら招待客の約4000人が、日本の伝統文化を楽しんだ。

 土俵に近いたまり席のエリアに初めて車いす席を設け、関取が車いすを押して入場した。取組などの説明は外国人用に英語で館内に放送され、障害者用に手話や字幕がモニターに映し出された。

 横綱に5人連続で挑む「横綱五人掛かり」が国技館で16年ぶりに行われ、秋場所を制した日馬富士が次々と関脇以下の力士を退けた。日馬富士は「とてもいい経験ができた。相撲を世界中の人々に見てもらいたい」と大きく肩で息をした。

 重要な行事でのみ披露してきた「三段構え」も昨年に続き行い、白鵬と稀勢の里の2横綱が披露。ともに20年大会への関心が強く、白鵬は「(開催が)決まった時からうれしさがあった。それまで元気で4横綱で頑張りたい。先輩横綱として引っ張りたい」と述べ、稀勢の里は「あと3年。しっかりこの地位を守って携わることができればいい」と話した。