初場所で初優勝した平幕の栃ノ心(30=春日野)に14日、ビッグニュースが飛び込んだ。祖国ジョージアのギオルギ・マルグベラシビリ大統領から、勲章を授与されることが決まった。

 栃ノ心はこの日、東京・内幸町の日本記者クラブに招かれ記者会見に臨んだ。これに、レバン・ツィンツァゼ駐日ジョージア全権特命大使(48)が同席。既に任命されていた名誉観光大使の証書を贈呈した後、同大使が「大統領が名誉の勲章を授けると述べました。日本の国民栄誉賞に匹敵するもの。今回の類い希なる功績に、ということです」と説明した。栃ノ心は「本当にうれしい」と感謝した。

 歓喜した初場所や、膝を大けがしたこれまでの土俵人生を振り返った栃ノ心。質疑応答では「モンゴル出身力士はなぜ強い」の質問が飛んだが「欧州人と違い体、筋肉が柔らかくて力も強いからケガをしにくい」と分析。「秘策は」の問いには「ありません」とお手上げの体で会見場の笑いを誘っていた。今後の夢については、何度も聞かれてきた大関の座については「あまり考えると緊張しちゃうので、自分の相撲を取るだけ」。また故郷には「1つでも土俵を作りたい。今は(相撲をするにも)マットしかない。自分の力だけでは作れないけど、できれば1つぐらいは作って世界大会をやれたらうれしい」と夢構想を語っていた。