大相撲夏場所(13日初日、東京・両国国技館)を7場所連続で休場することになった横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)について、自身も年6場所制になった58年(昭33)以降の横綱としては最長の7場所連続休場を経験した貴乃花親方(元横綱)が私見を述べた。

 この日午前、両国国技館で行われた審判部の取組編成会議に出席。終了後、報道対応し「治した方がいい。焦らない方がいい。年齢もあるでしょうが、出来るだけ万全にして(出た方がいい)」とおもんぱかった。貴乃花親方は7場所が全て全休。稀勢の里は途中休場もあり、自信を回復しては挫折の繰り返し。中途半端が一番悪いのでは? という問いに「本人しか分からないでしょう。難しいところ」と当事者しか知り得ない心情を察した。

 場所前の稀勢の里の稽古風景など、映像などで見る限りは「そんなに悪くは感じなかった」という。自身の経験になぞらえて、休場中の気持ちの維持について「体を動かすしかないでしょう」と、動ける範囲で体を動かすことをすすめた。

 貴乃花親方は、この日が審判部として“再デビュー”の日となった。新鮮味は「ある」と言うが「以前にもしているの(これまでの)つながりというか。またあらためて」と、再スタートの心境を口にした。