九州場所を休場した大相撲の横綱白鵬(33=宮城野)が1日、10月に手術した右膝と右足首が順調に回復していることを明かした。

この日は2日から始まる冬巡業の、最初の開催地である長崎市への移動のため、参加者が福岡市に集合。軽快に歩いて現れると「力強く四股を踏めるようになった。何より、すり足ができるのがうれしい」と語った。

四股やすり足などの基礎運動は九州場所中に再開したという。22日まで続く今回の巡業では「体をつくっていくのが1つのテーマ」と、全勝優勝した秋場所以来、2場所ぶりとなる皆勤を目指し、来年1月の初場所出場を見据えた調整を進める考えだ。

11月の九州場所で初優勝し、集合場所には後から到着した小結貴景勝があいさつに訪れると「おめでとうございます」と、冗談っぽく敬語を使いながらも祝福した。その貴景勝の戦いぶりには「最後の2、3日は緊張感があった」と、精神面の成長も感じたという。

さらに「あと2場所2ケタ勝って、文句なしで上がってほしい」と、初場所の結果、機運次第では可能性のある大関昇進については、焦る必要はないとの私見も述べていた。続けて「稽古場で弱い大関、横綱はいない」と、九州場所で大関とりが1度消滅した関脇御嶽海も含め、将来の大関候補に、稽古から奮起を促していた。