6戦全勝で3人が並んだ序二段の優勝争いは、千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。
まずは直接対決で、北勝旺(26=八角)が幸奄美(21=立浪)を寄り切って優勝の権利を得た。その約40分後に、鳩岡(24=木瀬)が三段目で6戦全勝の大勇人(22=峰崎)の対戦。寄り切りで勝ち7戦全勝とし、この両者が優勝決定戦に進んだ。
北勝旺は、6年前に骨折した左手首のケガ以上に、弱気になりがちな性格が災いし195センチ、137キロの恵まれた体を生かし切れなかった。一昨年の秋場所で自己最高位の幕下50枚目まで上がったが、その後は勝ち越しが1場所だけ。「負けると落ち込んで体重も落ちて力が入らない。精神的なものです」と自己分析する。だが年明けの新年会で師匠の八角親方(理事長=元横綱北勝海)から「復活して幕下に戻りなさい」と言葉をかけられて「精神的に吹っ切れた」という。優勝決定戦も「(千秋楽も)相撲を取るつもりでいました。負けない、と思って取ります」と前向きに話した。
一方の鳩岡は、拓大卒業後、序ノ口から所要4場所で幕下入り。だが一昨年末の12月20日、部屋の幕下常幸龍(現十両)との稽古で左膝を負傷。膝蓋腱(しつがいけん)断裂で翌日に手術を受けた。明けた昨年は初場所から4場所連続全休。番付は序ノ口まで落ち、秋場所も1番だけ。再起をかけた11月の九州場所で序ノ口優勝を果たし、再出発した。今場所は関取衆でも休場者が続出。「それは自分のことのように映るので、すごい緊張しています。付け人(十両徳勝龍)もしているし、毎日が気の抜けない場所です」と2場所連続7戦全勝でも笑みはこぼれない。取材対応中、何度も「緊張」の言葉を口にした。千秋楽の土俵も、寸分のスキなく取るつもりだ。

