大関朝乃山が隆の勝を下して、かど番を脱出した。右四つでつかまえきれなかったが、最後は圧力で上回りはたき込みで退けた。自身初のかど番を乗り越えた26歳は先頭を1差で追い、逆転優勝を見据える。

西前頭筆頭の大栄翔は、初優勝に向けて痛い2敗目を喫した。阿武咲に当たり勝ちながら、土俵際で突き落とされた。自己最速となる11日目での2桁白星を逃した。

大関正代は2度の物言いの末、2敗を守って先頭の大栄翔に並んだ。最初の一番では土俵際の攻防で、軍配は隠岐の海に上がったが、物言いがつき、協議の結果、取り直しに。取り直しの一番では、左四つから寄り倒された。軍配は隠岐の海に上がったが、またしても物言いがつき、協議の結果、隠岐の海の足が早く出ていた。隠岐の海の勇み足で、正代が9勝目。2日連続で取り直しの一番を制した。前日10日目にかど番を脱出した勢いで、昨年秋場所以来2度目の優勝を目指して残り4日間に臨む。

3敗の平幕2人は明暗が分かれた。明生が宝富士を押し出して勝ち越しを決めた。逸ノ城は妙義龍に敗れて4敗目を喫し、優勝戦線から後退した。

優勝争いはトップが2敗の正代、大栄翔で、3敗の朝乃山、明生が1差で追う。

今場所を大関とりの足固めにしたい関脇照ノ富士は、玉鷲を押し出して7勝4敗とした。

物言い2度、勝ちを拾った正代の取組写真特集