人気業師の東前頭2枚目宇良(29=木瀬)が、大関正代との取組で背部を強打し、車いすで搬送された。

宇良は正代に左を差されると、圧力を逃がせないまま一気に押し出された。正代とともに土俵下へ落下し、宇良は背面を強打。なかなか立ち上がることができず、勝った正代も手を貸すなど気づかった。

ともに土俵上へ戻り、正代が勝ち名乗りを受けようとした時だった。ふらつく宇良は直立できず、行司の式守伊之助や呼び出しも状態を危険視するように声をかけた。宇良は呼び出しの肩を借りて土俵下へ。花道で車いすに乗り、治療に向かった。正代の勝ち名乗りは、間を置いて行われた。

幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)は「脳振とうじゃないか。上位にくると圧力のある人ばかり。どうしてもああいう相撲になる」と、宇良の状態を心配していた。