大相撲の九重部屋、二子山部屋、大島部屋の3部屋が7日、東京・葛飾区と連携・協力協定を締結した。

同区の公共用地を活用し相撲部屋を運営していることを受け、今後さらに区の観光、文化、スポーツ、教育振興など幅広い分野で協力し、地域活性化に向けて緊密に連携することを確認した。

九重部屋は20年6月に奥戸に開設し、二子山部屋は21年5月に柴又に設けた。この日は同区内の男女平等推進センター多目的ホールで締結式があり、九重親方(元大関千代大海)、二子山親方(元大関雅山)、大島親方(元関脇旭天鵬)が出席。3人それぞれが思いの丈を述べた。

九重親方は「部屋の周りに何でもあり、(近所の)どこに行っても『いらっしゃい』と言っていただける」と歓迎ぶりを紹介。続けて「地元の祭りに参加して力士がちゃんこを振る舞ったり、相撲の普及を兼ねてアマチュアの大会を開いたり。相撲のことならお任せください。力士たちと一生懸命恩返しができるようにしたい」と呼びかけた。

二子山親方は「(葛飾には)70歳を過ぎてもお店をしている人がすごく多くて、活力をもらっています。母親のように力士や私の体調を心配してくれる方が多くて、情が深い。コロナの影響で何もできていませんが、(今後は)近所の方にもっと部屋を見てもらいたい」と訴えた。

大島部屋は今年10月に墨田区から葛飾区青戸に移転する。師匠の大島親方は「相撲部屋というのは入りづらいというイメージがあるみたいですけど、それをなくしていきたいと思っています。見たいという人にはルールを守ってもらって、見てもらいたい」と普及に力を入れる考えを示した。【平山連】