日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は27日、東京・両国国技館で定例会合を開き、満場一致で大関豊昇龍を横綱に推薦すると発表した。会合後に会見した山内昌之委員長(77=東大名誉教授)は「横審委員全員の一致で、推挙という運びとなりました」と、委員9人から異論はなかった説明した。豊昇龍の横綱昇進が事実上、決まった。29日の臨時理事会で承認されれば、春場所の番付編成会議を経て正式に「横綱豊昇龍」が誕生し、昇進伝達式が行われることになる。
山内委員長は「優勝、もしくは準優勝の2場所連続という内規に合致していることが1つ。2つ目は、今回の優勝は星だけを見ると12勝3敗という数字ではありますけど、実際には(優勝決定)ともえ戦を通して17回戦ったという、ある意味では試練を受けた、しかも試練に勝った上での優勝であったことが高く評価されました」と、推薦理由を説明した。
さらに「3敗は、たしかに平幕相手であり、これは今後の新横綱の課題として残るとは思いますが、いずれも前に出た形で、相撲の勝負、力において負けたのではないという点を、私としては見たかった(評価した)のですね。役力士には星を落としていないというのは、逆にこれは上位で、ともえ戦も含めて結びから3回連続で戦っていくという底力、精神力を私は評価したいです。3敗して、普通はそこで、横綱が遠のいたというふうに考えがちでありますし、脱力感に襲われるのが人間としては、ある意味で普通。相撲の世界で力をつけて、名を成そうという人間は、そこからが勝負だということを、まざまざと見せつけてくれた」と、称賛を続けた。
これまでには貴ノ花(後の貴乃花)ら、横審が推薦せずに横綱昇進を見送られたケースもあった。だが、満場一致で推薦を受け、29日の臨時理事会で否決される可能性は極めて低く、第74代横綱の誕生が内定した。

