新会場IGアリーナで開催される名古屋場所が始まった。
会場は午前9時。一番乗りを果たした観客は、名古屋市中区在住の歯科医・鈴木学さん(53)だった。
名古屋場所は全席指定で、鈴木さんは名古屋の溜会の一員でもある。溜まり席を確保しているため、席取りに急ぐ必要はない。それでも前夜、名古屋市で歯科医の会合が終わった後、IGアリーナへ直行。「午後8時59分に着いて、誰もいなかったのでその勢いで並びました」。会合で着用したジャケットを持ったままだが、持参した寝袋で睡眠を取るなど、万全の対策を練って1番を確保した。
医師仲間には「アホか?」と言われつつ、午前3時前には一時的に雨が降る苦難もあったが、無事に開場の時間を迎えた。「IGアリーナは、日本一のグローバルアリーナ。そこに一番乗りができたら誇らしいじゃないですか」。実は1994年10月8日の中日-巨人戦、セ・リーグの優勝が決まる一戦も、大学4年生の時に一番乗りしたという。「昨日から、警備員がビールを差し入れしてくれたり、立浪親方(元小結旭豊)が温かいコーヒーを持ってきてくれたり、ありがたかったです」。
ひいきの力士は横綱豊昇龍。「負けない相撲を取って、優勝争いをぶっちぎってほしい」。新会場については「今日はグルメも楽しみます。溜まり席がどう進化したかも気になります」と観戦を心待ちにしていた。【佐々木一郎】

