ドラマ「半沢直樹」に登場した「貸すも親切、貸さぬも親切」という名セリフは、“信用金庫の神様”といわれる城南信用金庫第3代理事長・小原鐵五郎氏の言葉である。この小原氏が1979年に完工した「全国信用金庫研修所」が2021年度で閉鎖される。城南信金は2日、新年度入職予定者を集めた最終講義を行った。

66年に全国信用金庫会長に就任した小原氏が、より良い環境で近代的な諸施設を完備した施設が必要だとして、79年11月に研修所が落成した。完成から42年余りがたち、老朽化。さらに、コロナ禍でオンラインが充実するなどにより閉鎖となった。

小原氏の思いを後世につぐために、川本城南信金理事長は「全国の信用金庫人の学びの聖地で、研修が出来たことに感謝します。特別講師として馬込支店の遠野海さんに、入社前とその後について講義してもらった。

岩手・釜石市で11年前、東日本大震災時に被災。内定していた宮古信用金庫が壊滅的被害を受け、内定は取り消しとなり、当金庫に入社。彼女から内定者へ『4月から一緒に地域の皆さんの笑顔のために頑張りましょう』とメッセージを送った。研修所の最後に、素晴らしい研修ができた」と感謝した。

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