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紙面企画

事件記者清水優 ブラジル体当たり

事件記者清水優 ブラジル体当たり

◆清水優(しみず・ゆたか)1975年(昭50)生まれ。38歳。東京外大ポルトガル語学科卒。98年入社。静岡支局、文化社会部、朝日新 聞社会部警視庁担当を経て、文化社会部に帰任。事件、事故など中心に行き当たりばったりながら体当たりで取材。体重95キロ。

国中を止めるゴールやW杯 日系1世ら俳句会


 【サンパウロ25日(日本時間26日)】「国中を止めるゴールやW杯」-。戦前からの農業移民を中心とした世界最大の日本人コミュニティーを持つサンパウロ。日本から見れば、地球の裏側にあたる大地に生きる日系社会でも、俳句が親しまれている。日本代表が1次リーグで敗退して一夜明け、サンパウロ市内で行われた俳句会を取材した。

 冒頭の一句は、日系1世の広瀬芳山さん(71)のもの。W杯の試合があれば、学校もお店も休みになり、交通網のストライキもあって町の機能が停止してしまったW杯を表現した。他に「問題は全部飛ばしてW杯」「泥棒も世界に報道W杯」というウイットに富んだ句も詠んだ。

 俳句は50年以上前から、日系社会で流行し今も親しまれている。「普段は使う必要もない日本語を忘れないように」「外に出て日本の文化の良さに気付いた」。俳句を詠む動機はさまざまだ。季節が日本と正反対で季語もクリスマスは夏、卒業も夏、シュラスコは冬と定められている。

 18歳で移住したピアニスト矢崎愛さん(36)は「忘れひし祖国思ふやW杯」と詠んだ。日本で生活した年月とブラジルで過ごした時間が同じになった。日本のことは忘れかけていたが、日本代表が負けた時「涙がぽろりと出て、ああ、やっぱり日本が好きなんだ」と実感したという。

 「遠く来て、勝たねばならぬ冬の汗」。俳句歴40年の小斎棹子さん(77)は、必死でプレーする本田圭佑の表情に打たれた。「日本サッカーがここまで来た。今回は悔しかったが、これでさらなる飛躍をしてほしい」と願った。

















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