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紙面企画

事件記者清水優 ブラジル体当たり

事件記者清水優 ブラジル体当たり

◆清水優(しみず・ゆたか)1975年(昭50)生まれ。38歳。東京外大ポルトガル語学科卒。98年入社。静岡支局、文化社会部、朝日新 聞社会部警視庁担当を経て、文化社会部に帰任。事件、事故など中心に行き当たりばったりながら体当たりで取材。体重95キロ。

日本代表終戦の街クイアバ 宴のあと不安です


 【クイアバ28日(日本時間29日)】W杯は決勝トーナメントに入った。日本代表最後の試合の地となったクイアバでは、試合は行われない。マトグロソ州の州都首都圏のホテル部屋数は、W杯で2・5倍になった。大会後の稼働率は大きく落ち込む見通し。新築されたパンタナル・アリーナや周辺ホテルの今後はどうなるか。W杯後の街の展望と課題を、同州観光協会会長の岡村ジャイミさん(64)に聞いた。

 新築ホテルとともに増加した客室をどう埋めるか。州観光協会会長の岡村さんは頭を悩ませている。

 人口65万人のクイアバ市と空港のある隣接都市バルゼア・グランジ市(人口35万人)の2市が、マトグロソ州の首都圏だ。ここの2013年のホテルの客室数は6000室。今は1万5000室になった。パンタナル・アリーナで行われた4試合の当日だけは、稼働率が90%を超えた。しかし試合のない日は30%程度だった。

4万2968人収容のパンタナル・アリーナ。地元のミストECがホームとする予定

 クイアバへの来訪者は年間15万5000人程度。15万人はビジネス目的で、5000人は世界自然遺産の大湿原・パンタナルなどの観光目的だ。アマゾン川の上流部、ミナスジェライス州のセハード(サバンナ)の観光地までも100キロ程度で、エコツーリズムの拠点にも好条件にある。

 

 岡村さんはW杯南アフリカ大会の翌年、南アを視察した。ブラジルと同じように治安面を危惧されながら、W杯でアフリカの大自然を前面に出した南アは、1年後も観光客は増え続けていた。自然豊かなクイアバもW杯から発展を…そんな期待を抱いた。

 しかしその後、デモやストで国内は大混乱。さらに「政府は莫大(ばくだい)な予算をかけ、空港とスタジアムの建設に追われた」と岡村さん。クイアバのスタジアムは今後、地元のミストECがホームとする予定で、商業コンベンションセンターとしての使用も検討されている。しかし増えたホテルの見通しは不透明。決勝Tの行われない7月の稼働率は30%を割り込む見通し。岡村さんは、今後も稼働率は30~40%程度で推移するとみている。「ホテル経営の損益分岐点は稼働率40%前後。このままではつぶれるホテルが出る」と嘆く。

 W杯後のブラジルがどうなるか。10月の大統領選の結果も影響しそうだ。「私たちの挑戦はこれから始まる」。サポーターの消えた町で岡村さんは頭をひねっている。(おわり)























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