警察官や検察官に成り済まして「口座が犯罪に使われている」などとうその電話をし、70代女性から現金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は24日までに詐欺の疑いで、横浜市南区新川町の会社役員市川直輝容疑者(30)ら男5人を逮捕した。

捜査2課は、市川容疑者が特殊詐欺の電話をかける拠点のリーダー格で、1月以降に全国で約20件、計約1億4000万円の被害に関与したとみている。23日に横浜市にある拠点のマンション一室を家宅捜索した。

捜査2課によると、男の声で実在しない東京中央署の刑事などをかたり「暴力団事件を調べる中で、あなたの口座が犯罪に使われていた」「私が保証人になれば口座を凍結しなくて済むかもしれない」との電話が、数日間にわたって被害女性にかかってきた。

逮捕容疑は仲間と共謀して3月下旬ごろ、埼玉県の女性に「口座凍結を免れるために保証金を払う必要がある」などと言い、自分たちが管理する口座に現金を振り込ませた疑い。捜査2課は認否を明らかにしていない。(共同)