藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が復位を目指して伊藤匠王座(叡王=23)への挑戦権を争う、将棋の第74期王座戦挑戦者決定トーナメント準々決勝の佐藤天彦九段(38)戦が12日午前10時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。先手後手を決める振り駒は、と金が3枚出て佐藤が先手、藤井が後手と決まった。

対局開始が告げられると佐藤は気息を整え、記録係のいる左側をチラリて見て飛車先の歩を突いた。対する藤井はいつもの「初手お茶」の後、やはり飛車先の歩を突くと、局面は角換わりへと進んだ。

両者の対戦成績は藤井の8勝1敗。2018年(平30)1月、朝日杯本戦準々決勝で初めて対戦した。16年10月デビューの藤井が、時の名人であった佐藤に快勝した。22年11月の棋王戦挑戦者決定トーナメント準決勝で唯一の黒星を喫したが、「ベスト4以上は2敗で失格」という棋王戦の独自ルールに救われた。敗者復活戦を勝ち上がり、挑決T優勝者として待ち構えていた佐藤に連勝して挑戦権を獲得し、そのまま渡辺明棋王(当時)からタイトルを獲得している。

前期の王座戦5番勝負で伊藤に2勝3敗でタイトルを失った藤井にとって、リターンマッチがかかる。初戦で斎藤明日斗六段を下した。対する佐藤は2次予選からスタート。昨年の棋聖戦挑戦者の杉本和陽六段、今年の王将戦挑戦者の永瀬拓矢九段を下して本戦に進出した。初戦で西田拓也六段を倒している。

持ち時間は各5時間。昼食休憩と夕食休憩を挟んで、26日夜に決着の見込み。