藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠2冠(叡王・王座=23)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第1局が4日からの2日制で浜松市「浜松八幡宮楠倶楽部」で行われる。両対局者は3日、現地入り。対局場の検分を行った後、市内で行われた前夜祭に参加した。

藤井は1日に同県沼津市で行われた棋聖戦第3局で服部慎一郎七段を下し、3連勝で7連覇を達成した。現在、公式戦は14連勝中と白星街道を突っ走っている。間隔が詰まっているが、「良い状態を保ったまま対局に臨めます」と語った。

今回は将棋界の8つのタイトルを二分する伊藤と相まみえる。2人の対局は今年2月の朝日杯決勝以来。2日制7番勝負は、3年前に藤井が8冠全制覇を果たした直後の23年竜王戦以来となる。この時は藤井が4連勝。その後は1日制5番勝負で24年棋王戦に藤井が3勝1持将棋(引き分け)の後、同年叡王戦に昨年王座戦と続けて2勝3敗で落とし、タイトルを失っている。タイトル戦の成績だけみれば、2勝2敗の五分だ。

最近の伊藤の将棋について、「洗練されている。急所を見いだす力にすぐれ、自分にはない、難しい局面でも可能性を追い求めて方針を見つける力を感じます」と評している。強さを認めているだけではない。前夜祭では、「楽しみであり、自分自身の成長にもつながる機会。1手1手深く考えて、2日間集中して指していければ」と、対局に向けての抱負を語った。

浜松は、若き日の徳川家康が過ごした地。「出世の街」とも呼ばれる。藤井は初めて足を踏み入れた浜松で、7連覇へ向けて白星発進を決める。【赤塚辰浩】