将棋の西山朋佳白玲(清麗・女流名人・女流王将=31)に福間香奈女流4冠(女王・女流王座・女流王位・倉敷藤花=34)が挑戦するヒューリック杯第6期白玲戦7番勝負第4局が26日、京都市の「ザ・ゲートホテル京都高瀬川」で行われた。先手の西山が福間を破って対戦成績を3勝1敗とし、4連覇、通算5期目の白玲獲得に王手をかけた。第5局は10月10日、石川県金沢市の「ホテル日航金沢」で行われる。

西山は得意の三間飛車を採用。積極的に攻め、激戦の終盤で読み勝った。序盤について「難しく、形勢は自信がなかった」と振り返り、「中盤戦が難解な将棋だった。リスクもあり、慎重に考えながら指していた」と話した。

この7番勝負は将棋界初の「女性棋士」誕生の可能性がかかる注目シリーズ。昨年、白玲を通算5期獲得すると棋士になる権利を得られる新制度が導入された。通算4期の西山が防衛し、権利を行使すれば、史上初の女性棋士が誕生する。

西山は中学2年で、男女の区別がないプロの「棋士」を目指して棋士養成機関「奨励会」に入会。最高位の三段リーグまで進んだが棋士には届かず、21年に退会して女流棋士へ転向した。公式戦で好成績を挙げ、24年7月に棋士編入試験の受験資格を獲得。同9月から新人棋士5人との5番勝負に挑んだが、2勝3敗で不合格となった。

奨励会、編入試験に続き、女性初の棋士を目指す3度目の挑戦だ。権利獲得まであと1勝に迫った西山は「引き続き、コンディションを整え、挑んでいくことが大事なのかなと思います」と気を引き締めた。【松浦隆司】

◆女性棋士 将棋のプロには男女の区別がない「棋士」と、女性だけがなれる「女流棋士」の2つの制度がある。棋士になるには原則として、棋士養成機関「奨励会」を突破するか、公式戦で規定の成績を収め、編入試験に合格する必要がある。昨年、白玲を通算5期獲得すると棋士になる権利を得られる新制度ができた。女流棋戦での実績だけで棋士への道を開く制度で、賛否両論があったが、日本将棋連盟の通常総会で可決された。