酒に酔った状態の元部下で検事だった女性に性的暴行をしたとして、準強制性交罪に問われた元大阪地検検事正北川健太郎被告(67)の第2回公判が27日、大阪地裁(三輪篤志裁判長)で開かれた。2024年10月の初公判から約2年ぶりの審理で、改めて冒頭手続きが行われ、被告は「(女性が)抗拒不能だったことは否認し争う」と無罪を主張した。

冒頭陳述で弁護側は、被告と女性は当時、検察庁内で遠慮がいらず、ざっくばらんな関係だったとし、検事正としての地位を利用したとはいえないと主張。事件前に開かれた懇親会や、被告が住む官舎までのタクシー代の会計は女性がしており、飲酒による酩酊の状態や影響はなく、被告との間で同意があったとした。事件から5年半以上経過した後に被害申告をしたのは不自然で、女性の供述は信用できないと述べた。

検察側は、女性は酩酊しており、意識を取り戻した後も予想外の事態に身体や思考が固まって抗拒不能の状態だったと指摘した。

起訴状によると、被告は在職中の18年9月12日深夜~13日未明、検事正としての影響力を部下に及ぼし得る立場にあることに乗じ、大阪市内の官舎で酩酊の影響に加え、恐怖などにより抵抗できない女性に性的暴行をしたとしている。

被告側は初公判で「争うことはしません」と起訴内容を認めた。その後、無罪主張に転じる方針を示し、争点などを協議する期日間整理手続きが進められていた。

被告は18年2月から19年11月まで大阪地検検事正を務めて退官後、弁護士登録し、25年10月まで大阪弁護士会に所属していた。女性は今年8月に検察庁を退職した。(共同)